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コラム1月24日21時NHKスペシャル(私たちの目があぶない)に関連して私見、続き

[2021.01.29]

NHKの上記番組に関連して患者様、病院関係者から放送内容について質問されることが多いので、あくまでも私見とお断りしてお返事しております。

当日は夜7時のニュースで(隠れ近視の子供増加か)という4分強の放送があり、9時からは私たちの目があぶない、子ども達の目に異変が、在宅時間に潜むリスク、今すぐできる最新対策というNHKスペシャルでした。
近視に関して進行予防として屋外の活動2時間、勉強やゲームといった近業での注意点、アトロピン希釈点眼薬が紹介されていました。
現在のところ世界中で屋外活動での予防効果が最大であり内容に間違いはありません。点眼薬に関して、入手法と効果について問い合わせが有ります。
番組でも述べられていたように、シンガポールから点眼薬を購入した医師の元で自費として渡されます。
統計はありませんので全くの印象ですが、1本6000円前後の値段で、4割ぐらいの眼科医院で処方されているのかと思います
番組でも説明があったように日本では現在、治験が進行中です。自費ですので検査も自費扱いとなります。
当院では現在扱っておりません。
屋外2時間の近視進行予防効果を10とすると、点眼薬の効果は3ぐらいではないかと自分は説明しています。
今後、日本での治験の結果がわかってきますので、その際は当院でも導入の是非考えたいと思っています。
番組で認知症と視機能の関連が述べられていましたが、白内障等を治療しないで低視力のままでいると認知症進行の要因になり得ます。
しかし、近視が認知症の進行要因とはなりませんので、番組内で大野先生は近視と緑内障が合併したりする方でうつ症状を生じることがあるとの適切な説明に変更していました。

番組全体として視聴者にインパクトのある内容にするため、事象毎に短時間での説明であるため、説明を補わなければ視聴者の方に正確な理解をして貰えないかと気になる部分も有りました。
そのため、眼科医にて適切な視機能の眼科所見をとり、その対策や番組内容で解らなかったことへのアドバイスを提示してもらうことが、有用かと考えます。

大船いのうえ眼科
井上克洋

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