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黄斑円孔・黄斑上膜

特徴

網膜の中心には、物を見るために最も敏感な一点があり、これを中心窩といい、その周辺の黄色の部分を黄斑といいます。我々は、黄斑部で視力1.0を確保しています。
黄斑円孔とは、中心窩の網膜に孔(あな)が空いたような状態です。一方、黄斑上膜は黄斑上に接する後部硝子体膜が厚くなり、ゆがみ等を生じる状態です。

症状

  • 視力低下
    視力が0.1以下に低下することがあります。
    眼鏡をかけても視力が改善しないことが特徴です。
  • 変視症・少視症・大視症
    物がゆがんで見えます。
    黄斑円孔は、物が小さく見えたり、中心部が凹んで見えたりすることが特徴です。
    一方で、黄斑上膜では、物が大きく見えることが多いようです。
  • 中心暗点
    視野の中心部が見づらくなります。
    物がつぶれて見えたり、テレビ番組で人の顔だけが見えなくなったりするなどの症状が起こります。

黄斑円孔・黄斑上膜ともに、緊急手術が必要な疾患ではありませんが、発症してからの期間が長いと、手術で孔を閉鎖させたり、上膜を除去しても、視力が回復しにくくなります。

治療について

硝子体手術で黄斑円孔を閉鎖したり、上膜を除去したりすることで、視機能の回復が期待できます。

治療法

硝子体手術

黄斑円孔では内視鏡膜という円孔周囲の薄い膜を除去し、ガスを注入、数日間うつむきの体位をとります。黄斑上膜では、上膜を取ることが主たる手技となります。50歳以上の方では、白内障手術を同時に行います。
視機能は数カ月かけて少しずつ改善します。

トピック

2000年頃から黄斑円孔は手術で治せる疾患となり、眼科治療の進歩を感じます。
ただ、黄斑円孔も黄斑上膜もともに形態的には硝子体手術で改善するのですが、視力やゆがみといった視機能の完全な回復が難しいことが課題として残っています。

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